母の日はカーネーション以外もアリ?お母さんのタイプ別に選ぶワンランク上の花ギフト

最終更新日 2026年8月2日 by weevaww

「母の日って、カーネーションじゃないとダメですか?」

毎年4月の終わりごろになると、店頭でこの質問を必ずいただきます。
体感では、母の日のご相談の3件に1件はこの話から始まるほどです。

こんにちは。
東京で高級フラワーショップ「Fleur de Luxe」を営んでおります、オーナーの鈴木です。

先に結論をお伝えすると、母の日の花はカーネーション以外でもまったく問題ありません。
むしろ、お母さまの好みや暮らしぶりに合わせて選んだ花のほうが、「私のことを考えて選んでくれたんだ」という気持ちがまっすぐ伝わります。

この記事では、母の日にカーネーションを贈る由来を簡単におさらいしたうえで、お母さまのタイプ別におすすめの花7種、選ぶときの注意点、そして当店が実際にやっている「仕上げのひと工夫」までご紹介します。
今年の母の日を、少しだけ特別なものにしたい方はぜひ参考にしてください。

そもそも母の日はなぜカーネーションなのか

カーネーション以外の花の話をする前に、そもそもなぜカーネーションが定番になったのかを知っておくと、花選びの自由度がぐっと上がります。
由来を知れば、「カーネーションでなければいけない理由」がどこにもないと分かるからです。

始まりはアメリカの、ある娘の追悼

母の日の起源はアメリカにあります。
1907年から1908年にかけて、アンナ・ジャービスという女性が、亡き母を追悼する式をフィラデルフィアの教会で開き、母が好きだった白いカーネーションを参列者に配りました。
これが母の日の始まりとされ、1914年にアメリカで正式な記念日になりました。

このあたりの歴史はAll Aboutの解説記事が丁寧にまとめているので、興味のある方は読んでみてください。

つまりカーネーションが選ばれたのは、「アンナのお母さんが好きだった花」だったから。
花の種類そのものに決まりがあったわけではないのです。

日本での定着と「赤いカーネーション」

母の日は大正時代に日本へ伝わり、戦後になって広く定着しました。

当初は、お母さまが健在なら赤いカーネーション、亡くなっている場合は白いカーネーションと使い分ける習慣がありました。
ただ、この区別が子どもたちの心を傷つけるという声もあり、しだいに赤いカーネーションに一本化されていったという経緯があります。

カーネーション以外を贈るのは失礼?

失礼にはあたりません。
ここは花屋として断言します。

母の日の本質は「お母さんに感謝を伝えること」であって、カーネーションはあくまでその手段のひとつです。
実際、当店でも母の日にバラや芍薬、胡蝶蘭をお選びになるお客さまは年々増えていて、いまでは母の日のご注文の半分近くがカーネーション以外です。

長年カーネーションを贈り続けてきた方こそ、今年は違う花に挑戦してみる価値があります。
「今年はいつもと違うね」という会話が生まれること自体が、贈り物の醍醐味だと私は思っています。

お母さんのタイプ別・ワンランク上の花ギフト7選

ここからが本題です。
当店で母の日によく選ばれている花のなかから、花言葉と相性のよいお母さま像をセットで7種ご紹介します。

まずは一覧表でご覧ください。

主な花言葉こんなお母さまに
バラ(ピンク)感謝、上品華やかなものが好き
ガーベラ希望、感謝(ピンク)明るく元気なタイプ
あじさい家族団らんガーデニングが趣味
芍薬はにかみ、清浄季節感を大切にする
トルコキキョウ優雅、良い語らいおしゃべり好き
胡蝶蘭幸福が飛んでくる義理のお母さま、目上の方
ユリ威厳、祝福凛とした雰囲気の方

花言葉は郵便局のネットショップのコラムや花キューピットの母の日特集でも詳しく紹介されています。
それでは、タイプ別に見ていきましょう。

華やかなものが好きなお母さんには「バラ」「ガーベラ」

華やかなファッションやインテリアが好きなお母さまには、バラかガーベラをおすすめします。

母の日にバラを贈るなら、色はピンクが本命です。
ピンクのバラの花言葉は「感謝」で、母の日のメッセージそのもの。
赤いバラは恋愛の印象が強いので、母の日ではピンクやオレンジ系のほうが収まりがよくなります。

ガーベラはバラより少しカジュアルで、値段も手頃です。
「かしこまった花束は照れくさい」という間柄なら、ガーベラの明るさがちょうどいい距離感を作ってくれます。
ピンクのガーベラには「感謝」という花言葉もあるので、カジュアルながら母の日の趣旨からは外れません。

育てる楽しみを大切にするお母さんには「あじさい」

ベランダや庭で植物を育てているお母さまには、鉢植えのあじさいが鉄板です。

あじさいの花言葉は「家族団らん」。
小さな花が寄り集まって咲く姿を家族に見立てたもので、母の日にこれほど合う花言葉もなかなかありません。

切り花と違って、鉢植えは翌年もまた咲きます。
「去年もらったあじさい、今年も咲いたよ」という電話が一本かかってくる。
そこまで含めてのギフトだと考えると、鉢植えの価値が見えてきます。

あじさいには、土の性質によって花の色が変わるという面白い性質もあります。
酸性の土では青みが強く、アルカリ性に傾くとピンクに寄っていく。
育てながら色の変化まで楽しめるので、園芸好きのお母さまにとっては話題の尽きない一鉢になります。

季節感や特別感を喜ぶお母さんには「芍薬」「トルコキキョウ」

私が個人的に、母の日ギフトの隠れた本命だと思っているのが芍薬です。

芍薬は5月から6月にしか出回らない、季節限定の花です。
つぼみの状態から数日かけて、手のひらほどの大きさにふわりと開いていく。
この変化を毎日眺める楽しみは、ほかの花ではなかなか味わえません。

花言葉は「はにかみ」や「清浄」。
面と向かって感謝を言うのが照れくさい方の代弁者として、これほど適役の花はいないと思っています。

以前、毎年カーネーションを贈っていた40代の男性のお客さまに、芍薬の花束をご提案したことがありました。
後日いただいた報告によると、お母さまは「この花、なんていう名前?」と何度も名前を聞き返し、開花の様子を毎日写真に撮って送ってこられたそうです。
定番から一歩外れた花には、こういう会話を生む力があります。

トルコキキョウには「優雅」「良い語らい」という花言葉があります。
実家に帰るたび話が止まらなくなる、そんなお母さまへの贈り物にどうぞ。

義理のお母さん・目上の方には「胡蝶蘭」「ユリ」

お義母さまへの母の日は、毎年悩ましいものです。
好みがまだ分からない、失礼があってはいけない、でも義務的な印象にはしたくない。
そんなご相談には、胡蝶蘭かユリをご案内しています。

胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」。
縁起がよいうえに、花粉や香りがほとんどなく、水やりの手間も少なく、1〜2ヶ月ほど花が持ちます。
相手の生活に負担をかけない気遣いまで含めて、格のある贈り物になります。

「胡蝶蘭は大げさすぎないか」と心配される方には、ミディ胡蝶蘭という選択肢があります。
大輪の半分ほどのサイズで、リビングの棚や玄関にも無理なく収まる大きさです。
開店祝いのような重々しさを抑えつつ、胡蝶蘭ならではの品のよさは残せるので、母の日にはむしろこちらのサイズをおすすめすることが多いですね。

ユリは「威厳」「祝福」という花言葉を持つ、堂々とした花です。
凛とした雰囲気のお義母さまには、白やピンクのユリを主役にした花束がよく映えます。

贈る前に知っておきたい、花選びの注意点

自由に選んでよいとはいえ、いくつか気をつけたいポイントがあります。
ここを外すと、せっかくの贈り物が裏目に出ることもあるので、注文前にさっと確認してください。

白一色・黄色の花には少し気をつける

白一色の花束は、世代によっては弔事を連想させることがあります。
前述のとおり、白いカーネーションは「亡き母へ捧げる花」という歴史を持つため、母の日では特に避けたい組み合わせです。

黄色にも注意が要ります。
黄色いバラの花言葉は「嫉妬」とされ、贈り物の場面では敬遠されがちです。

  • 白い花を使うなら、ピンクやグリーンを必ず混ぜる
  • 黄色い花は、花言葉を確認してから選ぶ
  • 迷ったら店頭で「母の日用」と伝えて相談する

このあたりは花屋に一言相談していただければ、まず失敗しません。

花束と鉢植え、どちらを選ぶか

花束は飾るだけで完成する手軽さが魅力で、世話の負担がありません。
一方の鉢植えは長く楽しめますが、水やりなどの管理が必要になります。

判断基準はシンプルで、お母さまが植物の世話を「楽しみ」と感じるか「負担」と感じるかです。
ガーデニング好きなら鉢植え、忙しい方や高齢の方には花束か胡蝶蘭をおすすめします。

もうひとつの判断材料は、飾る場所です。
花瓶をお持ちでないお母さまに花束を贈ると、受け取った直後に花瓶探しから始めることになります。
その場合は、そのまま飾れるアレンジメント(吸水スポンジに花を活けたスタイル)を選ぶと親切です。
当店の母の日のご注文でも、アレンジメントと花束の比率はほぼ半々になっています。

香りと花粉への配慮も忘れずに

ユリは香りが強く、花粉も多い花です。
食卓の近くに花を飾るご家庭や、香りに敏感なお母さまには不向きな場合があります。

当店ではユリをお包みする際、花粉の出る葯(やく)を取り除いてお渡ししています。
こうした処理をしてくれるかどうかは、よい花屋を見分けるひとつの目安にもなりますよ。

高級花屋が実践する、母の日ギフトの仕上げ方

最後に、同じ花でも印象が一段上がる、仕上げの工夫を3つご紹介します。
どれも今日から真似できるものばかりです。

メッセージカードは「一言」でいい

長い手紙は要りません。
むしろ短いほうが強く残ります。

  • お母さん、いつもありがとう。この花はお母さんのイメージで選びました
  • 育ててくれてありがとう。たまには自分の時間も楽しんでね
  • 直接は照れくさいので、花に代わりに言ってもらいます

当店のお客さまで、毎年3行だけのカードを添え続けている方がいます。
お母さまはそのカードを全部取ってあるそうです。
花は枯れても、言葉は残ります。

注文は母の日の1〜2週間前までに

母の日は、花業界にとって一年でいちばん忙しい日です。
直前になると人気の花から順に売り切れ、配送枠も埋まっていきます。

芍薬や胡蝶蘭のような数に限りのある花を狙うなら、遅くとも1週間前、できれば2週間前のご注文をおすすめします。
早く動いた人から、いい花を選べる。
これは毎年変わらない、母の日の鉄則です。

なお、遠方のお母さまへ配送する場合は、母の日当日ではなく前日の土曜日着を指定するのもひとつの手です。
当日は配送が集中して時間指定が読みにくくなるうえ、前日に届けば母の日を「花のある状態」で丸一日過ごしてもらえます。
当店でも、あえて前日着を選ばれる常連のお客さまが少なくありません。

迷ったら、カーネーションを一輪だけ添える

「カーネーション以外にしたいけれど、やっぱり少し不安」という方に、当店がよくご提案する方法があります。
主役の花束に、カーネーションを一輪だけ忍ばせるのです。

バラや芍薬の花束の中に、ピンクのカーネーションがそっと一輪。
定番への敬意と、あなたらしい選択が両立する、いいとこ取りの贈り方です。
この提案でご注文を決められるお客さまは本当に多く、私自身も気に入っている構成です。

まとめ

母の日の花は、カーネーションでなくてもかまいません。
起源をたどれば、カーネーションは「アンナの母が好きだった花」だったにすぎず、大切なのは花の種類ではなく、お母さまを想って選ぶことです。

華やかな方にはバラやガーベラ、園芸好きにはあじさい、季節感を楽しむ方には芍薬、お義母さまには胡蝶蘭やユリ。
タイプから逆算すれば、花選びは驚くほどスムーズになります。

白一色や黄色の扱いにだけ気をつけて、注文は1〜2週間前までに。
迷ったらカーネーションを一輪添える。
これだけ押さえておけば、今年の母の日はもう成功したようなものです。

「お母さんらしい花って、どれだろう」と考える時間そのものが、じつは最高の贈り物なのかもしれません。
花選びに迷ったときは、どうぞお気軽に当店へご相談ください。

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